ここは、とある家の、とある一角。

そこに、新しい住処が出来た。

『誰の』為?『何の』為?

 

そんなもの、『遊ぶ』為さ、『こいつら』で。・・・クスクス。

 

 

 

ミサ

「*幻想嬉戯ツアー*の終点デス。

 みなさまの旅の疲れが取れたらイイなぁー」

 

日光防止の布の先。そこは、きっちり敷かれた純白のお布団。

組み立てられた四段ベッドが物持ちの良さをアピールしている。

問題は、実質三段ベッドに六人の客。

 

爛飛

「おお!! ”ふぅっかふか”だ!!」

 

 

 

何処でどう寝るか。

先に動いたのは、この二人。

 

 

 

ノゥシュ

「私達は相部屋で構わないから」

「一番上で寝かせてもらうよ」

 

 

先手は、幻想嬉戯最凶コンビが仕掛ける。

あどけない笑みで、帝が一番上を指差す。

 

 

豪鬼

「確実に日光を浴びない場所じゃないか!

 どうせ、みんな相部屋になるんだから却下!」

ノゥシュ

「脇役の私達はほとんど此処に居るのよ?

 移動が多い主役の方が、中途半端に高さが無い

 一番上で寝ると、誰かが悲鳴をあげてしまうわ」

豪鬼

「それだと主役には部屋は必要無いって事になる。

 それじゃ、俺らがここに呼ばれた意味が無いよ」

「でもさ、実際主役は出ずっぱりじゃん。

 僕らはたまーに呼ばれるぐらいだよ」

シュウ

「呼ばれるだけましでしょう。

 ワタクシは、家族がいない時にしか出れないんですよ。

 となれば、ワタクシにも一番上で寝る権利はありますよね」

ノゥシュ

「あなたに『黄変』なんてあるの?」

シュウ

「たぶん在るのでしょうが、わかりません。

 おおっと、実証のためと言って日光には当たれませんよ。

 何故なら、ワタクシを、家族の者に内緒で此処に連れて来たの

 ですから、わざわざ自爆行為はしないでしょう。

 誰、とは申しませんが」

豪鬼

「それじゃあ、一番気付かれにくい『一番下』に行けば?」

ノゥシュ

「日差しからも隠れやすいわね」

「それに、猫は『狭い所』が好きなんだろ♪」

 

 

 

 

 

 

 

シュウ

「おや、春風が手紙を運んできましたよ。

 二階堂 絢花さんからですね」

 

その手紙には、こう書かれていた。

 

# 猶予期間 残り 10 日 #

 

追伸:誰宛とは言わないけど。

   だから、今は部屋入らないわ。

さて、

結局、爛飛は一人部屋になりました。

猫まっしぐらの狭い一番下。

で、相部屋の二人。

本当に仲がいいですな、あんたら。

で、兄貴も一人部屋。

おぅおぅ、さわやかじゃなのう。

でもそろそろ消えた刺青いれるからね。

今の所、これで落ち着きました。

今の所ね、今の所・・・・

 

← 戻る            進む →

 

 

 

inserted by FC2 system