限りなく仲の良い、トモダチ 3
で、何の用だ? 上方漫才修行なら帰れ。
そんな修行するか! まったく、兄さんは分かってないな、ホンマ。 関西人は生まれながらにお笑い漬けの日々を送るんや。 わざわざ修行せんでも基礎は完璧なんです。 もっとも、 大多数を笑わすか、 ただ一人を笑わすか、 それが分かれ目なんやで。
本気で語るな。 私の対応が困るだろうが。
で、何の用だ?
いえいえ、ちょっと小耳に挟んだ話についてです。 なんでも、兄さんに専用ボディが届くとかなんとか… でも、それが原因で、 かわえぇルカやんと揉めてるそうやん?
…まぁ、揉めている…のだろうな。 なに、ボディではなくヘッドに問題があるみたいだな。 それが解決せんことにはボディが届かん。
そ・こ・で、提案があるんです。 ヘッドは私にくれませんか? 正確に言えば、 私の『コレクション』の一人を呼び寄せたいの。
悪くない提案でしょう、ディプシア=ヘマト=ノーバディ? 人間名『フィリアセリス=ウィンゲーツ=オーガスタ』。 私の『元』コレクション。 ヘッドがルクレツィアと関係のある人物だと問題ならば、 ルクレツィアと関係が無い私のコレクションならば、どう?
…なるほどな。
物わかりがええなぁ、兄さんは v
…まぁ、たしかに問題は解決するな。 私にボディが届けば、 お前がルクレツィアにちょっかいを出しにくくなるしな。
ちょっかいなんて出してないで?
…そうかな?
よく聞こえる『耳』だな。 |