限りなく仲が良い、トモダチ(後編)
……どうせルクレツィアのことだ。 私が、『持てば買う』とルージュに言ったんだろうな…… ……『携帯電話』か……
はっはっはっーーーー! そんな優柔不断な迷える子羊の皮を被った仮面舞踏会ももう安心! 新しい洋服を見事に着こなしてるキラースマイル! またの名をハニーフェイスの天の使者!
……それなりにイイヤツだったと思う。
うっそウソウソ。今のナシ今のナシ。 ノーカンノーカン。
貴様と遊ぶ暇はない。 早々に立ち去れ。
まぁまぁ。 でも、悩んでるのは事実でしょ?
否定はしない。
じゃーん! 『百聞は一見にしかず』というわけで、 僕の携帯をお見せします♪
ふーん。 お前のは白いんだな。
NON ! オフホワイトって言ってよ♪ いやたぶんオフホワイト。 たしかオフホワイト?
私に聞いてどうする。 ……色なんぞどうでもいいから、 機能を教えてくれ。
いいよー♪ そこを押すとネットに繋げて……
ほぉー。
そこだとスケジュール管理で……
ほぉう。
で、それとそれがカメラとシャッター。 こっちだとメーラー起動。
……なるほど。 で、これをこうするとどうなるんだ?
え? あっ!
(天海の画像が映ってます)
地に帰れ、デビルマン。
天の使者つったじゃん。 これは君が旅に出てる時に撮らせてくれたんだ。 それに一緒に撮ってるって! ホラっ♪
(三人仲良く映ってる画像を見せる)
あ、そうそうコレ見て思い出したけど、 今年も二人で海に行くんだ♪ 君も一緒にいく?
止めておく。 お前達の仲間だと思われたくないからな。
え? 『内臓的なモノを鼻から引きずり出して下さい』って?
誰も言わんわ!! ……私は日差しが嫌いなのを忘れたのか? 頼むから二人で行って来て下さい。
そ。わかった♪ で、結局ケータイは買うの?
……いや……便利なのはわかったが、 その……ルクレツィアが買ったら考える……
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