浮遊艇セルフィッシュ 4
晩ご飯はウチのエアリスの手料理があるから、 気にせんでもええで。
よかった。 実は華妃の分しか作ってなくてさ。 作り終わってからリーラ達の事思い出したんだ。
へー。 シシオーさんが作ってるんだ。 いつも?
いつも…っていうか、 小さい時からそうだから、 その延長かな? 華妃も作るけどね。
ふーん。 今日はどんな料理?
今日はね…、あ、ちょっとごめん。
…。 悪い、ちょっとバイト時間早まった。 じゃ、華妃、いつもの所に置いてるからな。 行ってきます。
ええ、いってらっしゃい、豪鬼。
……。 そ、そんな簡単に送り出すなんて。 心配にならないんですか?
心配、ですか?
心配はしていますよ。 例えば、 車に轢かれてもゆっくりと身体が再生してしまって、 ヒトではない事がバレてしまわないか、とかですね。 豪鬼は、 ヒトでは無くなった事を認識してはいますが、 その分ヒトに対しておせっかいになってますからね。
……。 え、そんな心配『だけ』ですか?
? 他に、何か?
…いえ、なんでもないです。
エアリス、 もう一つ、私の心配事があります。
…そこに話持ってくんの反則やろ?
兄妹揃って、 焦れったくて焦れったくて仕方が在りませんね。
…貴女に言われるなんて、なんだか屈辱だわ。 |