浮遊艇セルフィッシュ 5

 

…という事情ですので、

気軽にお姉様に会うことはできないのです。

もし、お母さまに見つかったら、

ディプシアさんともお会いすることも禁止されてしまいますので、

機会が来るのを此処で、

学校の宿題や自習勉強などをして待っているんです。

 

 

それに、此処にはお友達がたくさんいますから、

お家よりも楽しいですから!

 

 

 

 

ホンマにあの艇長の兄貴の友達かいな…。

ジランナイシンなえぇ子やなぁ…。

 

何をぶつぶつおっしゃっているのですか、ドライデルさん?

 

いや、別に。

せっかく俺が

(仕事の一服中の暇つぶしに)

来たんだから、

少しでも協力してやろうかなって思ったんだよ。

 

お姉様のお友達なのですか!?

 

そっちじゃなくて、

ディプシアっつーか、ディースのな。

アイツ全然帰ってきてねぇだろ?

 

はい。

ですが、ディプシアさんもお仕事ですので、

無理矢理に連れ戻すとかは嫌ですよ。

 

そんな事しねぇよ。

(ちゃっかり手を握ってます)

 

俺のダチの能力と、

俺だからこそできる「技」があるんだ。

おい、こっちこいよ!

 

 

 

 

 

(タッタカタッタカ…)

 

 

 

紹介するぜ、

俺のダチの「ナナキ」。

ちゃんとネームプレート付きだぜ。

 

 

え、えと…、

「犬」ですか?

 

俺は知らん。

ナナキの上司はエアリスだからな。

さらにエアリスの上司はリーラ艇長だから、

俺はまったく知らん。

だが、

俺と趣味が合うのは判っている。

 

……。

(ドライデルさんが、

ディプシアさんの友達なのは納得しました)

 

 

ナナキ、

「アレ」やってくれ。

報酬は『しもふり肉』だ。

 

 

 

 

 

← 戻る            進む →

 

 

 

inserted by FC2 system